【春高バレー】古川学園、9大会ぶり決勝進出!メリーサ両軍最多38得点

引用元:スポーツ報知
【春高バレー】古川学園、9大会ぶり決勝進出!メリーサ両軍最多38得点

◆全日本バレーボール高校選手権▽女子準決勝 古川学園3―2共栄学園(11日・東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 女子の古川学園(宮城)が、フルセットの死闘の末、共栄学園(東京)に競り勝ち、準優勝した2010年度の第63回大会以来9大会ぶりの決勝に進出した。

 エースのキューバ人留学生、バルデス・メリーサ(2年)が、両軍最多38得点の活躍を見せた。アタックで34得点(うちバックアタック6得点)、ブロックでも4得点の大暴れ。最終第5セット(S)のマッチポイントも、身長183センチ、最高到達点320センチの高さから強烈なスパイクで締めた。

 岡崎典生監督(51)が、「1S目はお互い硬かったが、ウチの方が硬かった。メリーサが一番硬かったね」と振り返ったように、第1Sは大応援団の後押しを受けた地元・東京の共栄学園に、多彩な攻撃で先取された。メリーサもスパイクを次々と拾われたが「緊張はしてない。最初は相手がどんなプレーをして、どうすれば決められるか見ていた。2S目からはベストプレーができた」と、落ち着いていた。

 メリーサだけでなく、上沢沙織主将(3年)がブロックで両軍最多5得点など、チームで奮闘。左手甲に個人目標として「意地」と書いて臨んだ上沢主将は「メリーサ頼みでは負ける。3年生がやるしかないと思った。クロスに打ってくる相手に対するブロックの練習はしっかりやってきた。きょうは春高の中で一番、自分がやりたいようにプレーできた」と手応えを語った。

 チームは春高バレーが1月開催になった10年度(11年)以降、初優勝に王手をかけた。12日の決勝の相手は東九州龍谷(大分)。準優勝だった10年度大会の決勝で敗れた相手だ。選手権としては、夏の全国総体と兼ねていた99年の第52回大会以来20大会ぶり4度目の優勝となる。当時は古川商で、03年からの現校名では初の頂点だ。

 「新チームになって、このファイナルを目指してやってきた。自分たちのバレーを完成させた方が日本一でしょうね」と岡崎監督。「メリーサはまだ(ギアが)トップに入っていない。やっとサードに入ったくらい。決勝に行かないと、トップに入らないんじゃないかな」と、エースにさらなる活躍を期待した。

 毎年、能力のある選手がそろいながらも優勝から遠ざかっているだけに、上沢主将は「最後まで気を緩めず、全員で声を出してやっていく。先輩たちの分までいい結果を出したい」と優勝宣言。メリーサも「日本一になる気持ちで、スパイクは全部決める。勝ったら自分だけじゃなく、みんなで勝ったということ」と、言葉に力を込めた。 報知新聞社