駿台学園、悲願の日本一まであと1!3年ぶりVへ“ガス欠”克服/春高バレー

 全日本高校選手権第4日(11日、東京・調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ)男女の準決勝が行われ、男子の駿台学園(東京第2)は前回大会準優勝の清風(大阪第1)を3-1で退け、3年ぶりの頂点に王手を懸けた。初優勝を狙う東山(京都)は松本国際(長野)に3-0と快勝。女子は前回大会準優勝の東九州龍谷(大分)が大会3連覇を狙った金蘭会(大阪第1)をフルセットの末に破った。男女の決勝は12日に行われる。

 3年前に高校3冠を達成した10年連続出場の強豪、駿台学園が3年ぶりの日本一に王手を懸けた。エースの伊藤吏玖(りく)主将がチーム最多の21得点。最後は一人時間差で勝負を決め、安堵の表情を浮かべた。

 「危ないゲームでしたが、最後は勝ち切れてよかった」。第2セットは落としたが、高さを生かしたブロックで清風を圧倒した。

 昨年10月の茨城国体決勝で、東山に1-3で敗れた。試合終盤に足をつる選手が続出。敗因は“ガス欠”だった。そこで掲げたのが、「エネルギー戦略」。ばてない体を作るために栄養士を帯同させて、食事を徹底管理している。

 今大会期間中はホテルで宿泊しており、朝食はビュッフェ形式。食べ盛りの高校生で各自食べたいものもあるはずだが、ウインナーは我慢。エネルギーとなる米、疲労回復効果のあるみかんなどを食べて力に変えた。準決勝までに駿台学園は9セット、清風は6セットを消費。3セット分多く動いているが、梅川大介監督は「きょうは最後までよく跳ねていた」と効果を実感している。

 決勝の相手は東山。エース高橋藍(3年)を中心とする超高速バレーで、決勝までの全5試合をストレート勝ちしている相手を「トータルディフェンス」で迎え撃つ。197センチの伊藤や188センチの金田晃太郎(2年)ら出場メンバーに高さがある駿台学園の武器はブロック。スパイクのコースを限定することで、相手の思い通りにはさせない。

 「身長を生かして高橋を止めたい。速攻とブロックで得点を量産して、チームに貢献する」と伊藤。12日もパワーになる食材を平らげ、大一番に挑む。

 ◆主催 (公財)日本バレーボール協会、(公財)全国高等学校体育連盟、フジテレビジョン、産経新聞社、サンケイスポーツ、FNSフジネットワーク

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